New Relic Now Start training on Intelligent Observability February 25th.
Save your seat.

ここでは、組織のフルスタックオブザーバビリティ実現を阻む課題と、一般的な価格設定や請求関連の問題、そしてオブザーバビリティソリューションを実現していない場合に、回答者がビジネスをどのように予想しているかについて、調査を行いました。

オブザーバビリティの課題のハイライト:

80%

オブザーバビリティベンダーの価格設定や請求に関する問題を経験

40%

データ量の急速な増加がオブザーバビリティの請求に大きく影響すると回答

29%

オブザーバビリティがないと運用コストが上昇すると予想

26%

フルスタックオブザーバビリティ実現の課題としてコストに言及

25%

多すぎるツールがフルスタックオブザーバビリティ実現への障壁であると回答

フルスタックオブザーバビリティを阻む課題

フルスタックオブザーバビリティがそれほど多くの利点をもたらすのであれば、組織にとってその実現を阻むものは何でしょうか?調査から明らかになった結果は、以下の通りです。

  • 約4分の1が、価格が高すぎる(26%、昨年から15%増)、予算不足(25%)、監視ツールが多すぎる(25%)と回答
  • すでにフルスタックオブザーバビリティを実現している回答者数は30%増加(2022年の2.7%から2023年の3.5%)
  • その他のすべての課題は対前年比(YoY)で減少し、もっとも顕著なものとして、販売サイクルが長いとの回答が47%減少、自社のITパフォーマンスは十分であるとの回答が39%減少、現時点で優先すべき価値を見出していないとの回答が35%減少

加えて、自社のITパフォーマンスは十分である(現状のパフォーマンスに改善の必要はない)と回答したうちの57%が、年間50万ドル以上をオブザーバビリティに支出していると回答しています。

これらの結果は、フルスタックオブザーバビリティを実現するには、複数の異なる障壁とペインポイントがあることを示しています。今回の調査では、最大の障壁はコストでしたが、2022年の最大の障壁は、オブザーバビリティの利点の理解不足と、自社のITパフォーマンスは十分だると認識されていることでした。
しかし、これらの課題が減少しているということは、オブザーバビリティと技術スタック全体を監視することの価値を認識している組織が増えている傾向にあることを示唆しています。
26%

フルスタックオブザーバビリティ実現の障壁はコストであると回答

役割別の考察
非エグゼクティブマネージャー(34%)は、エグゼクティブ(22%)や実務担当者(25%)に比べ、予算不足との回答が多い傾向にありました

組織規模別の考察
中小規模の組織は、コストと予算および人材不足がフルスタックオブザーバビリティの主な障壁と考え、一方で大規模組織は、監視ツールが多すぎることとデータのサイロ化に苦労していました

フルスタックオブザーバビリティの実現を阻む主な課題に関する2023年と2022年の比較(2022年の質問では5項目まで選択可だったものを、2023年に3項目に変更)

オブザーバビリティがこれほど高額であることは苦労の種であり、それが障壁となることが多々あります。予算が少なかろうが多かろうが、ひとたび一定の閾値を超えてしまうと、法外なコストがかかります。

オブザーバビリティベンダーの価格設定と請求関連の問題

コストがオブザーバビリティの障壁としてしばしば挙げられるため、組織は過去1年間に、オブザーバビリティベンダーの価格設定および請求関連に関してどのような問題を経験したのかについて調査しました。結果は以下の通りです。

  • 5分の2(40%)が、データ量の急速な増加がオブザーバビリティの請求に大きく影響したと回答
  • 約3分の1が、ピーク使用量に基づく支払い(33%)、必要な機能を利用するための追加の支払い(32%)を余儀なくされた
  • 10分の3(30%)が、複数のSKU向けの再三のコスト試算と再契約に対応
  • ほぼ4分の1(23%)が、予算外の超過料金および違約金を経験
  • オブザーバビリティベンダーの価格設定や請求に関する問題を経験していなかったのはわずか15%

特記すべき点として、80%以上もの回答者が、2022年にオブザーバビリティベンダーの価格設定や請求に関する問題を経験していました。

これらの結果は、価格設定と請求がオブザーバビリティの導入と維持に対する課題になりうることを示しています。組織は、オブザーバビリティベンダーを比較評価する際に、よくある価格設定の罠を認識、回避し、オブザーバビリティへの投資から最大の価値を得なければなりません。
40%

データ量の急速な増加がオブザーバビリティの請求に大きく影響すると回答

地域別の考察
概して、アジア太平洋は欧州や北米に比べ、より多くの価格設定および請求関連の問題を経験していました

組織規模別の考察
概して、もっとも多くの価格設定および請求関連の問題を経験していたのは大規模組織で、次いで中規模組織、その後に小規模組織でした

過去1年間にオブザーバビリティベンダーとの間で経験した価格設定または請求の問題

オブザーバビリティを実現していない場合のビジネス影響

組織がオブザーバビリティソリューションを持たなかった場合に起こりうる、もっとも重大なビジネスの結果は何かについて調査しました。

回答者は、オペレーションの労力が増えることによる運用コストの増加がもっとも重大なビジネスの結果であるとし(29%)、次いでダウンタイムの増加による収益の損失(23%)を挙げています。コストの増加と収益損失が経済的な影響として最も多く挙げられましたが、その他の理由として、信頼性の失墜(17%)、チームのスピード感が損なわれる(14%)、競争優位性の低下(12%)が挙げられました。オブザーバビリティソリューションの欠如はビジネスの結果に影響を与えないと答えたのは、わずか3%でした。

すなわち、96%は、自社組織にオブザーバビリティソリューションがない場合、ビジネスの結果に重大なインパクトがあると考えていることを示しています。

これらの結果は、回答者はオブザーバビリティによる経済的な影響を強く感じていることを意味します。特に、運用コストの増加とダウンタイムによる収益損失が、オブザーバビリティがない場合の具体的な経済的影響となると予想されています。
29%

オブザーバビリティがないと運用コストが上昇すると予想

業界別の考察
オブザーバビリティソリューションがない場合の結果として、オペレーションの労力が増えることによる運用コストの増加と答えたのは、政府機関(40%)の回答者にもっとも多く、次いで小売/消費者(34%)でした

オブザーバビリティソリューションがない場合のもっとも重大なビジネス影響