2023年9月公開
作成者:New Relicプリンシパルコンテントマネージャー、Alicia Basteri
エグゼクティブ・サマリー
今回で3回目となる年次オブザーバビリティ予測レポートでは、オブザーバビリティの実践の進展状況、成長幅の大きい分野と小さい分野、外部要因が支出やオブザーバビリティの導入にいかに影響するか、オブザーバビリティが技術者の生活と収益にいかに影響するかについて考察します。
オブザーバビリティ業界における最大規模の包括的な研究となる、1,700名の技術者への調査が実施されました。新たな情報や、定義、方法論、デモグラフィック、企業属性などについては、「レポートについて」をご確認ください。
本年のレポートで際立ったテーマは、オブザーバビリティのビジネス価値です。その他の主なテーマとして、オブザーバビリティ導入の拡大と、システム停止の減少や短縮といったサービスレベル指標の改善などがあります。組織は、運用コストの節約や収益拡大など、中核的なビジネス目標とビジネス成果の改善を促進するオブザーバビリティに投資を行い、その成果を得ています。
調査結果では、オブザーバビリティは変わらず明確なプラスのビジネスインパクトを生み、年間投資利益率(ROI)の中央値が2倍であることが明らかになっています。また、オブザーバビリティがいかに組織のビジネス、テクノロジー、そして収益を変革しうるかが示唆されています。多くの回答者が、オブザーバビリティを導入していない場合に多大なマイナスのビジネス結果を予想しており、具体的な財務的影響は、運用コストの増加とダウンタイムによる収益損失である、と指摘しています。
一言で言えば、組織はオブザーバビリティにビジネス価値を見出し、さらなる投資を想定しています。
主な調査結果
ビジネス価値に関しては、多くの組織同様、なるべく経費の節約を目指しています。予算には上限があり、自分には財務権限もないからです。また財務や事業部門の担当者たちと話をするときには、数字を正当化し、表現する必要があります。ドルやセントでオブザーバビリティの欠如を表現できれば、それは説得力ある発言となり得ます。