今年はじめに発表した「New Relic 日本リージョンの開設」ですが、本日より正式に一般提供(GA)を開始しました。日本時間(JST)の今朝から、日本国内のユーザーの皆さんにすぐにお使いいただける状態になっています。

このデータセンターは AWS 東京リージョン上に構築されています。日本のエンタープライズ企業から多く寄せられていた「自国のデータ管理ルールを守るためにデータを日本国内に置きたい。でも、これまで使い慣れた New Relic プラットフォームと全く同じ環境で運用したい」という声に応えるために作りました。

規制の厳しい業界では「データレジデンシー」が不可欠

ログや分散トレースといったテレメトリーデータには、顧客IDや取引の詳細、運用のメタデータなど、厳格な管理が求められる個人情報(PII)が含まれることがあります。そのため規制の厳しい業界では、データを国外へ持ち出すことができません。さらに最近では、法律上は問題なくても、社内のガバナンス方針によってデータの国外移転が許可されないケースが増えています。

New Relic の日本リージョンを使えば、テレメトリーデータの取り込み、保存、処理のすべてが日本国内で完結します。

金融、通信、医療、公共インフラ、そしてそれらを支える製造業などの企業が本格的な オブザーバビリティ(可観測性)を実現するには、この「国内完結」の仕組みがどうしても必要です。これまで「セキュリティ上の理由でログの特定フィールドを削除して送信していた」あるいは「重要システムのモニタリングを諦めていた」という運用チームも、これからは安心してそうした重要なワークロードを監視対象に取り込めます。

「日本市場は品質に対して常に高い水準を求めており、オブザーバビリティはその品質を支える重要な要素です。日本のエンタープライズ企業からは『プロダクトの品質や機能を妥協することなく、国内でのデータ管理と高速なレスポンスを両立させたい』という強いニーズをもらっていました。AI 時代においては、AI の推論処理がどこで行われるかも大きなポイントです。New Relic の日本リージョンは、そのすべての要件を満たします」

— New Relic CEO / アシャン・ウィリー(Ashan Willy)

AI 時代だからこそ「リージョン内処理」の価値が高まる

日本リージョンの検討を始めた頃と比べても、AI を取り巻く環境は大きく変わりました。今の オブザーバビリティにおいては「データをどこに保存するか」だけでなく、「テレメトリーデータの推論処理がどこで行われるか」も同じくらい重要です。

AI エージェントが障害調査やインシデント解析を行うとき、AI はテレメトリーのメタデータやその中身(ペイロード)を読み取ります。もしこの AI の推論処理が国外で行われていると、せっかくデータを国内に保存していても、気づかないうちに国境を越えたデータ移動が発生してしまうことになります。

New Relic の日本リージョンは、こうした問題を最初から防ぐ設計にしています。AWS との強力な連携により、日本リージョンを利用するお客様の AI 処理(推論処理)はすべて日本国内で完了します。AI モデルがデータを分析するタイミングも含め、テレメトリーデータが日本国外へ出ることはありません。

ぜひ、現在ご利用中の(または検討中の)ベンダーにも「御社の AI が当社のテレメトリーデータを分析するとき、その推論処理はどこで行われていますか?」と聞いてみてください。 

AI が運用データとやり取りするメインの手段になりつつある今、「データの保存場所」と「データ処理(推論)の場所」はセットで考えるべき問題です。

「エンジニアが運用データとやり取りする手段として、AI の活用が当たり前になってきています。だからこそ『推論処理がどこで実行されるか』は『ストレージがどこにあるか』と同じくらい重要です。ユーザーの皆さんが機能とデータセキュリティのどちらかを諦めずに済むよう、この日本リージョンを作りました」

— New Relic CPO(最高プロダクト責任者)ブライアン・エマーソン(Brian Emerson)

グローバルと同じ New Relic プラットフォームを、そのまま日本で

日本リージョンで提供する New Relic は、グローバルで展開しているプラットフォームと全く同じものです。提供される機能、標準のワークフロー、データ収集の仕組み、そしてパフォーマンスに至るまで、すべて同じ感覚で使えます。

これは、グローバルに展開する企業や大きなエンジニアリング組織にとって、実用面でとても大きなメリットです。これまでチームで作成したランブック(手順書)やダッシュボード、計装(インストゥルメンテーション)をそのまま移行して使えるため、日本リージョンを選んだからといって「やり方を変える」「エンジニアを再教育する」「別の運用モデルを並行して管理する」といった余計なコストは一切かかりません。

また、データセンターが日本のワークロードと同じ国内(東京)にあるため、システム全体のレイテンシー(遅延)が大きく下がります。データの取り込みやクエリの実行が速くなり、ダッシュボードやアラートのレスポンスもより快適になります。日々の運用レビューを行うチームや、深夜 3 時に発生した緊急インシデントの一次切り分け(トリアージ)にあたるチームにとって、このスピード感は大きな武器になります。

日本市場とともに、日本市場のために

New Relic は、日本における オブザーバビリティプラットフォームのリーダーとして実績を重ねてきました。今回の日本リージョン開設は、日本市場に対する私たちの本気度を示す一歩です。日本国内の技術支援チーム、サポートチーム、営業・フィールドチーム、日本のリーダーシップ、そして AWS との長年のパートナーシップが、このリージョンをしっかり支えています。

すでに通信、製薬、金融、SIer、物流など、さまざまな業界のお客様がこの日本リージョン開設に向けて一緒に準備を進めてくれており、現在順次オンボーディング(利用開始)を進めています。

ご利用開始・移行について

  • 新規でご利用を検討中の方: New Relic Japanチームまで、お問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。スムーズなアカウント開設と環境構築をサポートします。
  • 既存アカウントから日本リージョンへの移行をご希望の方: 日本のカスタマーサクセスチームが手厚くサポートします。移行範囲の整理から環境の検証、移行作業の管理までしっかり伴走します。

実際の画面や動きを見てみたい方は、ぜひLiveデモにお申し込みください。