

モバイルエッジは、アプリケーションのオブザーバビリティに複雑性をもたらし、それは一見、克服し難いように感じられます。しかし、当社はPixieチームと協働し、お客様が今日利用しているアーキテクチャーに自動化とオブザーバビリティを組み込みました。それにより当社は、開発者コミュニティにアウト・オブ・ザ・ボックス(即座に使える)の強力な知見を導入することができました。
Verizon 5G Edge with AWS Wavelengthは、計算処理をエッジに移動することで、モバイルや没入的体験をその拡大に並行して提供しています。ベライゾンは、5Gネットワーク、そのネットワーク上で稼働するサービス、およびAWSのようなインフラストラクチャ・パートナーに重点的に投資しています。
課題:いかなる地点においても、最も近いWavelength Zoneを特定する
Verizon 5G Edge with AWS Wavelengthは、AmazonのElastic Kubernetes Service(EKS)をエッジにおいてネイティブサポートしています。それにより、開発者は新規または既存のクラスターを全国10以上のWavelength Zoneまで拡大できます。Wavelength Zoneが増えれば、携帯電話やその他のデバイスが、最高のパフォーマンスを発揮する方法が増えます。
ただし、複数のWavelength Zoneは、オブザーバビリティに課題も示します:Availability Zoneの何処かでポッドを持っている場合と、Wavelength Zoneでポッドを持っている場合では、レイテンシにどのような違いがあるのでしょうか?さらに、メトリクスとログのダウンストリーム方式は、異なるネットワークの性質を示す可能性があるエッジとノンエッジでは、どのような違いがあるのでしょうか?
ソリューション:ネットワークエッジにおけるオブザーバビリティのニーズをPixieを利用してサポートする
Pixieは、Kubernetesアプリケーションのパフォーマンスに自動オブザーバビリティを提供します。ドキュメント内での記述の通り、Pixieは、Kubernetesアプリケーション向けのオープンソース・オブザーバビリティツールです。Pixieを利用すれば、マニュアルでインストゥルメンテーションを行う必要はありません。代わりに、PixieはExtended Berkeley Packet Filter(eBPF)を利用して、テレメトリデータを自動的に取得します。開発者は、クラスターの状態をハイレベルから閲覧可能で、Pixieを利用してさらに詳細まで掘り下げることも可能です。
「ギガバイト単位のデータが次から次へと、エッジから親リージョンへとやり取りされる状況を想像してみてください。これらの知見は、エッジアプリケーションを再構築し、エンドツーエンド・ワークフローに効率性を取り入れるために利用できます」ベライゾンの企業戦略担当、ロバート・ベルソンは述べています。「このように、Verizon 5G Edge上でのPixieは、オブザーバビリティツールとしてだけではなく、アーキテクチャーアセットとしても利用できます。」
アウト・オブ・ザ・ボックスインストゥルメンテーション:完全自動化への道のり
ベライゾンとNew Relicは、Terraformモジュールについて協働しました。当モジュールでは、開発者はPixieデプロイキー、Pixie APIキー、およびEKSクラスター名を提供するだけです。その他全ては組み込まれています。EKSクラスターを利用すれば、開発者は、自身のノードグループを所属させたいWavelength Zoneを選択できます。そこから、すぐに自動インストゥルメンテーションへと移行できます。
さらにPixieは、Pixieクエリ言語(PxLスクリプト)によるネットワークフローの監視をより簡易化しました。PxLスクリプトはフレキシブルで、ベライゾンの開発者が新たな表示を作成、カスタマイズ、および調整しやすくします。
New Relicによりパフォーマンス監視を最適化
Verizon 5G EdgeでNew Relicを活用することにより、開発者はエッジおよびノンエッジのワークロード全体に渡り単一のダッシュボードを利用できます。それはパフォーマンスと可用性のより包括的な可視性へとつながります。さらに、ベライゾンチームは、Pixieのデプロイメントをより簡単に、より自動化するための取り組みを行っています。開発者は、エージェントのインストール、アラートの設定、およびダッシュボードの構成について、1行のコードで自動化できます。
今後、New Relicによるパフォーマンス監視性能は、Verizonエッジ特定サービス(それぞれのモバイルクライアントにとって最適なエッジワークロードを決定するAPI)と密接に連携することができます。
「Verizon 5G Edgeのコンテキストにおけるネットワークインテリジェンスについて、当社はこのように考え始めました」ロバートは言います。「もはやアプリケーションメトリクス、CPU、またはメモリ利用率の問題だけではありません。ネットワークインテリジェンスが、これまでにないワークロードのオーケストレーション性能をどのように提供できるかという問題でもあります。」
もはやアプリケーションメトリクス、CPU、またはメモリ利用率の問題だけではありません。ネットワークインテリジェンスが、これまでにないワークロードのオーケストレーション性能をどのように提供できるかという問題でもあります。アウト・オブ・ザ・ボックスの自動インストゥルメンテーションの提供についてNew Relicと協働することで、当社は開発者によるネットワークエッジへのデプロイをかつてないほど簡単にできます。
結論:PixieとNew Relicで、世界のつながり方を変える
今日の顧客は、より没入感のある、手間のかからないモバイル体験を求めています。PixieとNew Relicの利用により、ベライゾンはより簡単に、その需要に応えることができます。Pixieの自動インストゥルメンテーションは、ベライゾンのソリューション実装を高速化し、一方でアラートなどのNew Relicの性能は、高度なオブザーバビリティを同社のソフトウェアへ提供します。
本質的に、ベライゾンとNew Relicが連携することによる性能は、アプリケーションのパフォーマンス監視(APM)をエッジにデプロイする上でのベストプラクティスを構築するガイドとして見ることができます。その2社による性能は、将来の開発者に対して正しいメトリクスを示す参照用アーキテクチャーと、ダッシュボードおよびアラートを構成する最善の方法も作り出しました。ベライゾン、Pixie、およびNew Relicによる連携は、人々、ビジネスおよびモノが相互に繋がり合う方法を変えています。そしてその変革は、開発者がエッジでイノベーションを起こす方法にもおよびます。
概要
- 本社:ニューヨーク
- Fortune誌ランキング:20位
- 小売拠点:約1,500拠点
- Fortune 500社提供顧客率:99%
- サービス提供国:150以上
開発概要
- 環境:AWS
- チーム概要:Verizon 5G Edge開発者関連
- 自動化テンプレートで使用されるサービス:Pixie
課題
- マルチエッジ・デプロイメントにおける、常に最適なWavelength Zoneの決定
- ベライゾンのAPIである、Edge Discovery Service(EDS)が検知できない、パフォーマンスの低減ならびに質の低いデバイスおよびユーザー体験を防ぐ
活用例
- K8およびアプリケーションサービス・インフラストラクチャ上でPixieから収集されたテレメトリデータを、MECデバイス(カメラ)の最適なネットワークパスを決定するルーティング・アルゴリズムの一部として活用
- MECデバイスの接続不安定性を検知し、EDSへの通信を開始するためにNew Relicを使用。それにより次の最適なネットワークパスにデバイスをルーティングするための意思決定が可能に