Akamai、Cloudflare、およびFastlyのインテグレーションを利用して、コンテンツ配信ネットワーク(CDN)のパフォーマンスを監視する方法

クイックスタートをインストールして、コンテンツ配信ネットワークのトラブルシューティングを数分で完了させましょう

公開済み 所要時間:約 14分

コンテンツ配信ネットワーク(CDN)は、HTMLページ、JavaScriptファイル、スタイルシートなど、メディアやその他のインターネットコンテンツを読み込むために必要な資産の転送速度を高めます。インターネットでビジネスを展開する大手企業の多くは、エンドユーザーがどこにいても効率的で一貫性のあるエクスペリエンスをエンドユーザーに提供する必要があるため、CDN活用しています。ただしCDNを使用するということは、広範囲に分散されたサーバーインフラストラクチャによって発生するさまざまな困難に直面します。例えば、レイテンシの問題の原因特定、トラフィック量の変動予想、エラーの影響評価、およびその他のビジネスに不可欠なパフォーマンス指標の追跡といった課題を挙げることができます。

CDNデータをモニターする機能は、動画のライブ配信といったリアルタイム性が重要視されるコンテンツの配信に際して非常に重要です。広告収入や顧客からの信頼に直接影響してしまうからです。トラフィックが大量に発生するようなライブ配信イベントでは、CDN関連の問題をすばやく特定して対処することは、大きな意味があります。例えば、バッファリングが発生した際に、即座に対応することで視聴者の視聴体験が快適なものにすることもできますが、対応までに多くの時間を浪費してしまうことで、多くの視聴者がサービスから離脱してしまうという事態を発生させてしまいます。

CDNパフォーマンスのオブザーバビリティを数分で得ることができます

当社は大手CDNプロバイダーであるAkamaiCloudflare、およびFastlyと提携して、インテグレーションの手順、既成のダッシュボード、そしてわずか数分でCDNのパフォーマンスのモニターを開始できるアラートをバンドルするクイックスタートを作成しました。CDNをNew Relicと統合することで、すべてのテレメトリデータのコンテキストで、負荷分散、レイテンシ、可用性、およびその他の情報などのパフォーマンスメトリクスを定期的にチェックすることが可能になります。

Akamaiインテグレーション

Akamaiは、その分散された超巨大なクラウドプラットフォームを使用して、ユーザーが1カ所でアプリケーションを構築、実行、および保護できるようにします。Akamai DataStream 2はリアルタイムログ配信ソリューションであり、ログアナリティクスを改善するためのNew Relicへのログファイル送信をサポートします。

Akamai DataStream 2クイックスタートは、既成のダッシュボードおよび5XXエラーアラートを搭載し、キャッシュヒット率などAkamaiのパフォーマンスをNew Relicで即座にモニターし、ブラウザやブラウザのバージョンなどのクライアント情報を表示できるようにしています。

デモ:Akamai DataStream 2クイックスタートを数分でセットアップしてデプロイします。

Akamaiインテグレーションのセットアップ方法

上のビデオを見るか、以下の手順に従ってください:

  1. Akamai DataStream 2エンドポイントに対してPOSTリクエストを行って、ジョブを作成します。
  • DataStream 2にアクセス可能なアカウントを使用してAkamaiコントロールセンターにログインします。
  • Common Services > DataStream > Create streamの順に移動します。
  • 管理しやすい名称でDataStreamを設定し、ログを転送するプロパティを選択してから、Nextを選択します。
  • New Relicに送信したいデータセットを選択します。Log形式で、JSONを選択します。データセットパラメーターに関するAkamaiのドキュメントを参照してください。
  • DestinationドロップダウンメニューからNew Relicを選択し、以下の値を使用して送信先を設定します。
  • Validate & Saveを選択して送信先への接続を検証し、これまでの入力内容を保存します。
  • プッシュ頻度を確認したら、ストリームを保存し、Akamaiのネットワークで接続をアクティブ化することができます。
  1. Akamaiでジョブを有効化または編集します。
  • DataStreamが作成されたら、Property Manager > Default Rulesに進み、各プロパティのDataStreamビヘイビアーを編集して有効化します。
    • ストリームのバージョンとしてDataStream 2を選択します。
    • EnableをOnに切り替えます。
    • 最後のステップで作成したストリーム名を選択します。
    • このプロパティからのログデータのうちNew Relicにストリーミングしたい割合をSamplingレートの隣に指定します。
    • Saveを選択します。
    • Activateタブに移動し、Akamaiのネットワーク上でアクティブ化するバージョンを選択します。
  1. Akamaiクイックスタートをインストールします。
  • New Relicを開き、Add dataに移動してAkamai DataStream 2クイックスタートをインストールし、既成のダッシュボードを表示します。このダッシュボードにはログストリームデータから導出された重要な解析結果が表示されます。

カスタムヘッダーを作成したり、プッシュ頻度を増減したり、プロパティマネージャーにおけるDataStreamの振る舞いを変更するには、Akamaiドキュメントを参照してAkamai DataStream 2ユーザーインターフェース(UI)の追加オプションについて学習してください。

NEW RELIC DATASTREAM 2インテグレーション
UI for DataStream 2 integration

Cloudflareインテグレーション

Cloudflareは、その広大なネットワークを使用して、インターネットに接続するすべてのものを安全で、プライベートに、高速で、信頼できるものにし、DDoSなどの悪意のある攻撃から保護します。CloudflareLogpushをNew Relicと統合することで、保存された帯域幅、最近の脅威の数、ステータス別のリクエストとエラー、様々なモニタリング機能など、ウェブトラフィックとセキュリティに関する主要なメトリクスに関する洞察を得ることができます。

Cloudflare Network Logsクイックスタートは、このCloudflare LogpushデータをNew Relicダッシュボードに入力し、すべてのウェブサイトおよびアプリケーションからの最も重要なパフォーマンスメトリクスログの概要を提供します。

Cloudflare Network Logsクイックスタートをインストールして、主要パフォーマンスメトリクスを表示する既成のインタラクティブなダッシュボードを作成します。

Cloudflareインテグレーションの設定方法

CloudflareログをNew Relicに送信し、CDNパフォーマンスの既成のビジュアライゼーションを取得する方法を学ぶには、以下の手順に従うか、ドキュメントをお読みください。

  1. ジョブを作成するには、Cloudflare Logpushジョブエンドポイントに対してPOSTリクエストを行います。
  • Cloudflareの以下のフィールドにリクエストを設定します:
    • name:(オプション)ジョブ名としてドメイン名を使用します。
    • logpull_options:(オプション)フィールド、サンプルレート、およびタイムスタンプ形式を設定するには、Logpush APIオプションを参照してください。Cloudflareログをクエリするため、New RelicではフィールドがUNIXタイムスタンプとして送信される必要があります。
    • destination_conf:エンドポイントURL、ライセンスキー、および以下の文字列の形式で構成されるログ送信先:
      • <NR_ENDPOINT_URL>:New Relic HTTPログ取り込みエンドポイントを入力します
        • 米国:https://log-api.newrelic.com/log/v1
        • EU:https://log-api.eu.newrelic.com/log/v1 
      • <NR_LICENSE_KEY>:これをお客様のNew Relicライセンスキー(UIまたはAPIから取得可能です)と置き換えます。
      • フォーマット: cloudflare
      • max_upload_records:(オプション)バッチあたりのログ行の最大数。この数は1,000行以上でなければなりません。バッチあたりのログ行の最小数を指定する方法はないことにご留意ください。つまり、ログファイルに含まれる行数は、指定された数よりはるかに少ない場合があります。
      • max_upload_bytes:(オプション)このファイルサイズは5 MB以上でなければなりません。最小ファイルサイズを設定する方法はないことにご留意ください。
      • dataset:サポートされているデータセットの完全なリストについては、Cloudflareログフィールドドキュメントを参照してください。
  1.  Cloudflareでジョブを有効化または更新します。
  • ジョブを有効化するには、Logpushジョブエンドポイントに対してPUTリクエストを行います。URLの前の手順から返されたジョブIDを使用して、リクエスト本文の中で{"enabled": true}を送信します。
  1. Cloudflareクイックスタートをインストールします。
  • New RelicでAdd dataに移動して、Cloudflare Network Logsクイックスタートをインストールし、既成のダッシュボードを表示します。このダッシュボードにはログストリームデータから導出された主要なインサイトが自動入力されています。

Fastlyインテグレーション

Fastlyのエッジクラウドプラットフォームは、モダンなインターネットを活用するよう設計されています。このプラットフォームはプログラム可能で、優れた可視性と最小限のレイテンシによるアジャイルなソフトウェア開発をサポートし、開発者がパフォーマンスとセキュリティの革新を起こすことを可能にします。FastlyのリアルタイムアナリティクスAPIは、レスポンスサイズ、リクエストサイズ、キャッシュヒットとミス、各ステータスコードの数などのメトリクスを集計した情報を送信し、クエリごとに新しい結果の組み合わせを返します。

当社のFastly CDNクイックスタートは、New Relic内のユーザーフレンドリーなオーバービューにデータを自動入力します。また、エラー数の過剰やレスポンスタイムの遅れを通知する2つのアラート設定を行うことができます。

デモ:Fastly CDNクイックスタートを数分でセットアップしてデプロイします。

Fastlyインテグレーションのセットアップ方法

ビデオを見るか、以下の手順に従ってください:

  1. ジョブを作成するには、Fastlyエンドポイントに対してPOSTリクエストを行います。
  • Fastly Service設定でNew Relicログエンドポイントを作成します。以下のエンドポイントフィールドを使用します:
    • 名称:人間が判読可能なエンドポイントの名称を入力します。
    • プレースメント:生成されたVCL内でログ呼び出しを配置する場所を選択します:Format Version Default、waf_debug (waf_debug_log)、NoneFastlyのログプレースメント変更ガイドを参照してください。
    • ログ形式:(オプション)ログの書式設定に使用するApacheスタイルの文字列またはVCL変数を入力します。Fastlyの拡張ロギング推奨形式を参照してください。
    • ライセンスキー/キーの挿入New Relicライセンスキーを入力するか、APIキーを挿入します
  • Regionコントロールから、ログのストリーミング先となる領域を選択します。
  • Createを選択して、新しいロギングエンドポイントを作成します。
  1. Fastlyでジョブを有効化します。
  • Activateを選択して、設定の変更をデプロイします。
  1. Fastlyクイックスタートをインストールします。
  • New RelicでAdd dataに移動してFastly CDNクイックスタートをインストールし、既成のダッシュボードを表示します。このダッシュボードにはログストリームデータから導出された主要なインサイトが自動入力されています。注:このクイックスタートインテグレーションは、Fastlyの拡張ログ形式に基づいて構築されています。

ロギングエンドポイントとしてNew Relicログを追加する方法の詳細については、Fastlyのドキュメントを参照してください。このドキュメントでは推奨フォーマット方法が例とともに紹介されています。

NEW RELIC FASTLYインテグレーション
Fastly CDN logs UI