セゾン自動車火災保険が採用した「New Relic One」は、デジタルサービスのオブザーバビリティ(可観測性)を実現するためのすべての機能セットを、横断的かつ包括的に利用できるプラットフォームである。ユーザーは、「Telemetry Data Platform」「Full-Stack Observability」「Applied Intelligence」から構成される多様な機能を利用して、クラウド/オンプレミス環境を統合的に管理できる。
「新しいライセンス体系により、シンプルな価格体系でNew Relic Oneの全機能を利用できるようになりました。アプリケーションパフォーマンス管理(APM)機能を皮切りに、ログ管理(Logging)、外形監視(Synthetics)、サーバリソース監視(Infrastructure)の利用を順次開始しており、オンプレミスシステムの外形監視をNew Relicに移行することで、コスト削減と監視品質の向上を同時に実現できるものと期待しています」と小林氏は話す。
セゾン自動車火災保険がまず利用を開始したNew Relicの機能のうち、APMはすぐにその威力を発揮した。
「アプリケーションの開発中に、想定したより多くのメモリが消費されてしまう現象に直面したのですが、原因がわからず行き詰まっていました。そこで、New Relic社のアドバイスを受けて導入したばかりのAPMで調査したところ、アプリケーションの詳細なプロセスが可視化され、問題を起こしていたスレッドを速やかに特定できました」と小林氏は話す。
入念な機能検証、性能テストを繰り返し「新規お申込サイト」は無事にサービスを開始した。安定的にサービス提供できるよう、アプリケーション/サービス基盤ともに万全を期してのリリースである。New Relicが何らかの問題を検知したときに速やかに対応できる体制も整えられた。
「私たちは、お客さまに直接利用していただくサービスを、コンテナアプリケーションで提供する最初のチャレンジを成功させることができました。とはいえプロジェクトの終盤は時間との戦いでした。New Relic日本法人からの適切かつ迅速な技術支援があったからこそ、私たちはアプリケーション開発に注力することができたと思っています」(山中氏)
New Relicはアプリケーションの開発環境にも適用されている。「アプリケーション開発の高速化・高効率化を支援する体制をさらに強化していくことが目標」と金澤氏が言う通り、今まさにDevOpsへのチャレンジが始まっている。
「New Relicの操作はシンプルでわかりやすく、優れた分析能力はアプリケーション開発の支援にも大きな威力を発揮します。常に進化していく新しい監視・分析機能をいち早く採り入れながらDevOpsを推進できることが、クラウドベースの可観測性プラットフォームであるNew Relicの最大のメリットではないでしょうか」(金澤氏)