株式会社アイスタイルは1999年の創業以来、「生活者中心の市場創造」のビジョンを掲げ、「Beauty × IT で世界No.1企業」を目指し、様々な事業を展開している。
同社が運営する「@cosme」は、1320万人*のMAU(月間アクティブユーザー)を有する日本No1.のコスメ・美容の総合サイトであり、「@cosme SHOPPING」も42,000品*を取り扱う日本No.1の美容専門ECサイトである。

アイスタイルのサービス利用者の拡大に伴い、サービスのパフォーマンスや安定性の向上、トラブル発生時の対応速度向上などがユーザーに快適な顧客体験を提供する上での課題になってきていたとテクノロジーセンター  センター長の松田進也氏は話す。

「当社のエンジニアがより良い顧客体験を提供するためのサービス開発に集中するためにも、サービスのダウンタイム短縮やパフォーマンス、安定性の向上は解決すべき課題でした。」

また、2020年にGoogleが同社の検索エンジンアルゴリズムにWebサイトの顧客体験を図る指標の1つである「Core Web Vitals」を導入すると発表したことも、アイスタイルの顧客体験向上の取り組みを後押ししたとテクノロジーセンター メディア開発統括部 部長の寺田純路氏は話す。

「この発表により、Webサービスにおける顧客体験の良し悪しが検索結果などSEOによりダイレクトに影響する可能性が出てきました。また同時に、我々がサービスのパフォーマンスを向上し、お客様に心地よいサービス利用体験を提供することで、これまで以上にマーケティング観点でのビジネス貢献を拡大できるのではないかと考えています。」

* @cosmeのMAU数、@cosme SHOPPINGの商品数の各数値は2020年6月時点のもの。

New Relic Oneによる可視化が「事実(データ)に基づく議論」を活発化

アイスタイルでは既に様々なツールを利用してサービス監視を行なっていたが、機能の制約やコスト面での懸念があり、十分ではなかったと寺田氏は振り返る。

「サービス全体を監視する環境構築しようと思うとコストが嵩んでしまうため、一部にしか導入できていない監視ツールもありました。また、新たにオープンソースのソリューションを用いた環境を構築することも検討しましたが、構築した環境の運用保守など、『運用のための運用コスト』まで考えると、解決したい課題に合った優れた有償ツールを採用する方が効果的だと考え、New Relic Oneを検討しはじめました。」

その後New Relic Oneの技術検証を開始すると、早速エンジニアに変化が起きたと松田氏は話す。

「製品の選定については、実際にツールを利用する現場チームの評価を重視したいと考えていました。ツールを導入してサービスの状況を定量的に可視化することができても、そのデータが使われなければ意味はありません。しかし、New Relic Oneの技術検証が開始されると、サービスの速度に関する議論が活発になったのを感じました。このような『事実(データ)に基づく議論』が早期に活発化したことから、New Relic Oneが現場チームとしても『使えるデータ』を提供できるツールとして評価したのだと感じました。」

テクノロジーセンター  センター長
松田進也氏

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このようなエンジニアに起きた変化に加え、サーバーやホスト数に左右されないNew Relic Oneのユニークなライセンス体系や新旧問わず幅広い開発環境に対応できる柔軟性などが評価され、「@cosme」および「@cosme SHOPPING」にNew Relic Oneを導入することが決定された。

サイト全体のレスポンスタイム改善、サーバーのレスポンスタイムを最大で50%軽減

New Relic Oneの導入により、これまで定量的に計測しきれていなかったサービスパフォーマンスを可視化できるようになった。これによりフロントエンドの効率化などに取り組みやすくなり、サイト全体のレスポンスタイムの改善やサーバーのレスポンスタイムを最大で50%軽減することができたという。また、サービスの状況が可視化されることでエンジニアの意識にも変化が起きたと寺田氏は話す。

「New Relic One の導入によってサービスパフォーマンスを継続的に追跡しやすくなったことで、機能を開発、リリースして終わりではなく、リリース後の計測結果に基づく改善のサイクルが回しやすくなり、エンジニアの意識が変わってきていると感じています。」

テクノロジーセンター メディア開発統括部 部長
寺田純路氏

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「New Relic Oneでは業務に即したグラフ・ダッシュボードを自由に作成することができるため、リリースの結果などいま追いかけたい情報をまとめやすいことも役に立っています。」(寺田氏)

パフォーマンス向上を通じて顧客体験のさらなる向上を目指す

「@cosme」および「@cosme SHOPPING」のユーザーにとっての利便性向上を追求していくために、アイスタイルでサービスパフォーマンスの向上や障害発生率の低下のための取り組みを継続していくと寺田氏は話す。

「今後はデファクトスタンダードを考慮したアーキテクチャーの整理などにも取り組んでいきたいと考えており、その実現のためにはシステム全体を見通せる状況を作り上げることが必要とも考えています。New Relic Oneを適用する範囲を拡大していくことで、サービス全体を掌握できるようにしていきたいです。」

「エンジニアチームの主なミッション(主務)は、「サービスの開発を通じてサービス、お客様に貢献すること」だと考えています。エンジニアが自らのミッションに集中するためにも、無駄や非効率を極力省くべきであり、New Relic Oneはその実現をサポートしてくれるソリューションだと思っています。」(松田氏)

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