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DX先進企業が実践を進め始めた「可観測性」によるデジタル事業のパフォーマンス管理

DX推進3つの課題

ビジネス環境の激しい変化にさらされる企業では、デジタルトランスフォーメーション(DX)の実践が進んでいます。DXとはデジタル技術を活用し、事業や業務を大胆に変革していくこと。ものづくりからデジタルサービス企業への転換など、昨今の日本企業はビジネスモデル変革への危機感が強く、企業規模や業種業態にかかわらず、DXの取り組みが加速しています。

IDCの調査でも、2020年にはGDP(国民総生産)に占めるデジタルサービスの割合は60%に到達すると予測されています。しかし、デジタルビジネスをこれからの中心事業に据えようと挑戦する企業にとって課題が多いのも事実です。では、DXを推進する企業は、どのような悩みを抱えているのでしょうか。

デジタル事業責任者

ビジネスとシステムの両側面を理解しており、また同時にその両方の責任を持ち、連携を行っている。一方でその両方を直結して可視化できる手段に乏しい状態にある。

デジタル事業責任者の課題 | "デジタルビジネスを成功させる共通言語がない"

「ソフトウェア=デジタルビジネス」と言っても過言ではない現代において、デジタル事業責任者はビジネスとテクノロジーの両方を把握する必要に迫られています。不確実性が高い外部環境への素早い対応だけでなく、開発、マーケティング、営業、サポート、上層部等多数のステークホルダーとの"共通言語を使ったプロジェクト推進"が求められています。

とは言え、開発部門、運用部門、サポート部門、ビジネス部門はそれぞれ異なった計測指標統合管理しながらアジャイル文化へとシフトさせていく道のりの途中で、多くの組織が挫折していることもまた事実です。

DevOps チーム

より良いデジタルプロダクトをアジャイルに生み出し、継続的な改善を行う。問題を早期に検出、特定して顧客体験の低下を抑える連携が求められる。

DevOps 推進の課題 | “DevOps によるリリースサイクルの高速化ができない”

利用者ニーズの変貌が速いことに加え、「完璧に動作することが当たり前」と期待されるデジタルビジネスでは、陳腐化しないよう開発チームによる矢継ぎ早なアップデートと運用チームによる継続的な安定稼働が欠かせません。

ですがデジタルビジネスにおいてサービスレベルを定めるには、これまでのようにOSS(オープンソースソフトウェア)を使った一部のシステムインフラの稼働監視だけでは対応できません。インフラだけでなく、アプリケーションやWebブラウザ、売上とその推移など、デジタルビジネスに関わる全ての関係性を把握するのが必須の条件でしょう。

しかし開発と運用では従来異なるツールを使っており、リリース時のサービスへの影響度の把握やルートコーズ(根本原因)分析の連携に大きな非効率があり、リリースサイクルの高速化を阻んできました。エンタープライズ企業のインフラ部門では監視の継続のためだけに、エンジニアリソースが24時間365日拘束されていることはよく聞く話です。

IT チーム

インフラの安定稼働を実現し、リソースやコストの最適化を行う。クラウド、コンテナ、マイクロサービス、セキュリティポリシーなどインラフ全体にわたって見通す必要がある。

IT部門の課題 | “IT部門がクラウドコストを最適化できていない”

デジタルビジネスでは、クラウド環境の価値を最大限に引き出すために、マイクロサービス化、コンテナー(論理的な区画)とそのオーケストレーション技術の活用は不可欠です。

しかし、大規模なマーケティングキャンペーンの実施などが繰り返されることにより、クラウドコストの突発的な超過や余剰インスタンスが増え続けるといったことが発生しています。こうしたクラウドサービスの過剰投資を解消するには、クラウド全体を“計測可能な状態”にし、データに基づいてコスト効率を上げるアプローチが欠かせません。しかしIT部門の多くは「現状維持」で精一杯であり、直感的なコスト削減や生産性の向上まで十分なリソースを回せていないのが現状のようです。

こうして3つの課題を見てきたように、今DXを推進する企業は、自社デジタルサービスのフロントエンドからバックエンドまでの全てのリソースの稼働状況や性能を関連づけて見通すことが求められているのです。

監視から可観測性へ

New Relicが提供する「可観測性プラットフォーム」は、これまでの部分的なシステム監視とは一線を画した、可観測性(オブザーバビリティ)をデジタルビジネスに実現します。

従来の監視が、“コンピュータリソースの利用状況を確認する”ものであったとすれば、可観測性(オブザーバビリティ)とは“デジタルビジネス全身の健康状況を常に答えられる”仕組みのこと。メトリクス(指標)、トレース、イベント、ログと言った情報を、リアルタイムに取得し続ける性質をシステムの内側に持たせるわけです。

例えば、「デジタル事業責任者の課題」で触れたような多数のステークホルダーとの共通言語をダッシュボードで表現することが可能です。

ダッシュボード

 

デジタル事業責任者はビジネスサイドとシステムサイドの両方を理解する必要があります。現在までの売り上げ状況やその推移と合わせて、エラー発生時に影響を受けたユーザー数の特定状況やそれに伴う損失、システムのボトルネック発生状況などを一元的なビューで表現することを可能にします。ビジネスインパクトとシステムパフォーマンスが直結して表現されることで、部門個別の会話をデジタルビジネス関係者の共通理解へとつなげていくことができます。

一方で、ダッシュボードレベルでのビジネス全体概要だけでは、現場のチームは具体的なアクションは起こせません。現場はより詳細な状況確認へ素早くドリルダウンすることを求めています。例えば「顧客体験を低下させているパフォーマンスのボトルネック」を把握したい場合、New Relicなら顧客側のWebブラザやモバイルから、アプリケーション、バックエンドのデータベースと接続されている外部サービスまでパフォーマンスの状態を自動描画します。

New Relic Service Mapの画面。関係するサービスのうち、どこがパフォーマンス低下を引き起こしているボトルネックなのかを直感的に判断できる。左側がフロントエンド、右側にバックエンドが描画される

自社」サービスのどこでパフォーマンス低下を引き起こしているかを直感的に判断

 

こうした全体像を俯瞰的に確認することにより、問題の切り分けと対処の優先度を極めて高速に判断できます。Webブラウザ側の問題なのか、特定のトランザクションが遅いのか、サーバーか、データベースなのかなど、ボトルネックを把握し、ユーザーが不満を感じる状態か、システムのチューニングですむ事象なのかも判断しやすくなるのです。不満が表面化する前に課題を特定できるため、顧客体験の維持とシステムの安定稼働の両立に貢献してくれるでしょう。

例えば最も多くパフォーマンス問題が起きるイベントは、アップデートや新機能のリリース直後です。先ほどの New Relic Serevice Mapの画面からパフォーマンス低下箇所をクリックしてドリダウンすると、アプリケーションのパフォーマンスを確認できる画面に遷移します。

開発チームがアップデートをリリースしたタイミングをマークアップしておけば、その前後でパフォーマンスがどのように変化しているかを一目で確認できます。トランザクションの量、処理速度、エラー発生箇所、ページロードやレスポンス時間全てを1つのビューで確認できるため、開発と運用が問題発生時期と箇所を共同で認識できるわけです。

New Relic APMの画面

New Relic APMの画面

 

New Relicは可観測性(オブザーバビリティ)という性質を、システム内部に持たせます。そのため、クラウドコストの支払い情報を統合すれば、使用しているインスタンスと使用していないインスタンスの差分から、自動的に削減可能なコスト額を算出できるようになります。

New Relic Cloud Optimizeが、削減できるクラウドコストを表示している画面。使用状態をモニタリングしているため、「購入している量」と「利用している量」が適切な状態かがわかる

New Relic Cloud Optimizeが、削減できるクラウドコストを表示している画面。

 

通常ならほとんど可視化されないデータも含め、障害対応、性能改善、コスト最適化、顧客体験の変革まで、デジタルビジネスを担うチームが必要とする意思決定を高速化するプラットフォームがNew Relicなのです。

昨今のデジタルサービスにおいては、システムとビジネスの指標は連動しており、システムの改善こそがデジタルビジネスの成長を支えています。そのため、まずはどこにフォーカスして自社のデジタルビジネスを変革していくのか、正しい意思決定ができるよう New Relicは 可観測性(オブザーバビリティ)を提供し、お手伝いしています。

DX先進企業での利活用が加速

New Relicの可観測性プラットフォームは、既に全世界で2万社に導入され、デジタルビジネスに舵を切る日本企業でも活用が進んでいます。

 

株式会社小松製作所 (コマツ) | お客様サポートにおける問題解決を30倍高速化

世界的な建機メーカーであるコマツは、ソフトウエアカンパニーへの変革を標榜し、建設機械単体のみならず、建設プロセス全体を最適化する「スマートコンストラクション」を展開しています。

このサービスにより、建設現場の省人化や工期短縮を達成するだけでなく、障害やプロアクティブ検知、コードレベルでの早期特定、サポートのプロアクティブ化など、よりサービスレベルの向上を目指していました。

同社が抱える課題の1つに、アプリケーションレスポンスの低下に際し、性能監視範囲が一部のインフラにとどまっていたため、原因の特定に時間を要していたことが挙げられます。そのほか、開発チームと運用サポートセンターとのリアルタイムな情報共有が難しいという問題もあり、お客様から先に不具合を指摘されるという事象が多発していました。

そこで、コマツはNew Relicを採用し、「顧客体験とビジネス指標観測」を実現。経営、開発、運用サポートチームといった組織横断型でのリアルタイムな情報共有を可能にしたのです。結果、お客様サポートにおける問題解決のスピードを従来の30倍も高速化させ、ソフトウエアのテスト工程も15%程度削減しています。

プレスリリース「可観測性プラットフォームNew Relicをコマツが採用スマートコンストラクションにおけるお客様サポートの問題解決速度を30倍に」を読む

 

Japan Taxi 株式会社 | 問題発見をリアルタイム化し世界最高の乗車体験を目指す

配車アプリとして国内ダウンロード数No.1であり、全国47都道府県をカバー、日本の1/3のタクシー配車を可能にしている Japan Taxi。2020年の東京オリンピックに向けて、海外利用客の決済対応など配車能力以外のビジネス要件に対応するため、機動的で素早いシステム開発が求められています。

日々新たなサービスリリースとアプリケーションデプロイを行っており、特にデプロイ直後や台風など天候によるアクセス集中に伴うパフォーマンス低下を、即時に検出して修復するフローの確立が必要でした。

そこで Japan Taxi では、アプリケーションとインフラを横断的に観測可能な New Relic を採用し、サービス品質改善の起点として活用を開始。Apdex(アプリケーション性能指標) スコアやレスポンスタイムを基準にアラートを設定し、電話や チャットツールSlack に自動通知するパフォーマンス改善ワークフローを構築します。これにより、リアルタイムでのパフォーマンス改善体制を手に入れました。

Japan Taxi で実際に使っている New Relic Insight のダッシュボード画面。天候の変化などでパフォーマンスが刻々と変化するという

Japan Taxi のダッシュボード画面。天候の変化などでパフォーマンスが刻々と変化する

 

New Relic を検討する3つのポイント

New Relic が国内のDX先進企業で続々と採用される理由は、機能や性能、使いやすさだけではありません。デジタルビジネスへの影響を考慮した点が評価されています。その中でも、特筆すべきポイントを3つ紹介します。

1. 「使った分だけ払う」従量課金ではない

New Relicの課金体系は、自動請求モデルではないのが特徴です。サービス利用に突然大きなピークがあった場合、ピークがそのまま使用料として課金されるわけではありません。

New Relicのライセンス形態では、3カ月ごとの利用平均値でコストを算出した上で、必要なライセンス数を割り出し、事後に営業と相談するスタイルをとっています。そのため費用が急に高騰することもなく、TCO(総保有コスト)で見ても事業成長に沿ったコスト維持が可能です。

総保有コスト

 

2. 国内のサポート拠点で、日本人による日本語サポートを提供

New Relicは日本のユーザーを重視しているため、日本にサポート拠点を設け、日本語によるサポートを平日の 9時から17時ま で提供しています。同時に、日本語ドキュメントの整備や日本語でのハンズオントレーニング開催などにも力を入れており、ユーザー同士の支援や事例共有の活性化も支援しています。なお、日本語サポートは、New Relic日本法人と契約されているお客様のみに提供しております。

3. 「5分後」には、アプリケーション性能が明らかに

例えば、ELKスタックのようにOSSで、モニタリングスタックを組み上げるのは大変長い道のりでしょう。New Relicのエージェントはアプリケーションのソースコードを書き換えることなくインストールが可能。インストール後5分以内には、データが流れ込みパフォーマンス状態を確認できるようになります。モニタリングスタックはSaaS(Software as a Service)を前提に考えるべき時代です。

New Relic への問い合わせ方

New Relic を体験する方法は大きく3つあります。目的に応じたフォームよりお問い合わせください。

デモをリクエストする

New Relicでは「カスタマイズデモ(無料)」を実施しています。デモを申し込むと、担当者が現在のデジタルサービスの運用状況やこれから改善したい点など、ヒアリングを行います。そこでお聞きした内容を基に、New Relic PROプランの機能を最適な形でカスタマイズし、デモ環境を提供します。実際にNew Relicを導入した自社環境を体験できるため、採用できるかどうか判断するのに一番の近道です。

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エンジニアの方々向けにはすぐに使えるよう、New Relic は無料から利用することができます。

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