New Relicの使命は、エンジニアがあらゆる段階においてオブザーバビリティを日常的に実践できるようにすることです。2021年後半、私たちはこのミッションを加速させるため、10の大規模な製品アップデートと、多くの機能強化を行いました。

ここにまとめた最近6か月間の製品アップデートをぜひご確認ください。これらは、トラブルシューティングや、データ駆動型エンジニアリングのための判断に役立ち、開発ライフサイクルのあらゆる段階にオブザーバビリティをもたらします:

 

New Relic CodeStream:コードの設計、レビュー、デバッグをIDEで

New Relic and CodeStreamフィードバックのリクエスト、コンテキストにおけるコードレビュー、本番環境でのデバッグ、チームとのコラボレーションをすべてIDEからできるようにし、開発環境をさらに強力にします。Jira、Trello、Asana、GitHub、GitLab、Azure DevOps、その他のツールとのインテグレーションにより、未決のタスクを確認し、チケットを更新し、または、コードのレポジトリに新たなブランチを作成することができます。それだけではなく、CodeStreamのNew Relic Oneインテグレーションにより、New Relic Oneの Errors Inbox からワンクリックで直接開発環境にジャンプすることができます。また、スタックトレースでコードレベルのデバッグをしたり、コードの行を選択して、チームメートとのコラボレーションのための質問やコメントを入力したりできます。自分のコードを共有したり、コードについて話し合いたい場合は、複数のチームメートにタグを付け、Slack、Microsoft Teamsまたはメールで会話を続けることができます。コピー・ペーストは必要ありません。 

より詳しいデモをご確認ください。このビデオでは、創業者兼CEOであるPeter PezarisとNew Relic製品マネージャーであるAndrew TunallがCodeStreamについてご紹介します:

New Relicのアカウントをまだお持ちでないなら、ぜひ無料でサインアップしてください。そして、New Relic CodeStreamを最大限に活用してください。2022年2月28日までのプレビュー期間中は、既存ユーザー様全員がこの機能にアクセスできます。ユーザーキーを使い、CodeStreamクイックスタートをインストールしドキュメントに従っての操作していただき、あなたのNew RelicアカウントにCodeStreamを接続してください。

ご注意:プレビュー期間後、New Relic CodeStreamインテグレーション、Erros Inbox、New Relic Oneカスタムアプリ、強化ログ管理機能へのアクセスはフルプラットフォームユーザーまたは コアユーザーに限定されます。 

New Relicインスタントオブザーバビリティ(I/O):400を超えるオープンソースオブザーバビリティ・クイックスタート

現在の分散環境は非常に複雑です。企業は特定のビジネスニーズを満たすため、数多くのITツールとサービスに多額の投資を行い、その投資額は膨らむ一方です。その結果、人材やリソースが限られている多くのチームが、ビジネスニーズとさまざまな経験のレベルに対応し、時間効率の良いオブザーバビリティのソリューションを入手できずにいます。

New Relicインスタントオブザーバビリティ(I/O)を利用すれば、数多くのインテグレーション、ダッシュボード、アラートを手作業でセットアップする必要もなく、テクノロジースタックを計装し、モニタリングし、分析できます。New Relic I/Oは、すぐにインストールできるクイックスタートのハブとして、何回かクリックするだけでNewRelicを拡張し、自分に最適な独自の環境を手に入れることができます。

New Relic I/Oは400以上のクイックスタート、すなわちインテグレーション、ダッシュボード、アラート設定、ガイドの、ビルド済みバンドルの豊富なオープンソースカタログです。世界中のエキスパートが貢献し、New Relicによるレビューを経て、ユーザーはワンクリックでインストールを行うことができ、テレメトリデータから短時間でインサイトを取得することができます。

よく使われているクラウドサービス、ツール、オープンスタンダード向けのクイックスタートと共に、大手の企業向けソフトウェアパートナーKentikFastlyLaceworkなど)もNew Relic I/Oとのインテグレーションとクイックスタートに貢献しています。 先進的なパートナーはCI/CD、Kubernetesのテスト、クラウドセキュリティから、最先端のMLOps(機械学習運用)プラットフォームまで、さまざまなクイックスタートを作成しました。テクノロジーパートナー にご興味がありましたら、パートナーネットワークへリクエストをお送りください。

New Relicインスタントオブザーバビリティの最大の特長はオープンソースであることです。このため、既存のクイックスタートをそのまま追加することも、独自のクイックスタートを作成することも可能です。はじめてクイックスタートをインストールする場合は、インスタントオブザーバビリティブログをお読みいただくか、または、New Relic I/Oご案内ビデオをご確認ください。

SlackとJiraに統合されたError Inbox(現在、EU地域でご利用可能です)

昨年、当社はErros Inboxを発表しました。これはアプリケーションスタック全体に渡り、カスタマーエクスペリエンスに影響する前にエラーを確認、トリアージし、解決するための場所を一元化する、エラートラッキングのためのソリューションです。Errors Inboxは誤った検出と通知を減らすために関連性のあるエラーを問題別にグループ化し、スタックトレースまでの詳細を提供します。そのため、トラブルシューティングを行うために開発者がNew Relic Oneを離れる必要はありません。チーム間の共有コメントや、なかなか解決しないエラーデータが見える化されているので、コラボレーションも簡単です。解決済みエラーの再発にも対応しています。

今回、重要なアップデートが追加されました:

  • Jiraインテグレーションにより、エラーの解決がさらに速くなります。コンテキストを失うことなく、使い慣れたツールを使ってチケットのトラッキング、管理、更新を実現し、コラボレーションが可能になります。このインテグレーションの方法については、「JiraとErros Inboxのインテグレーション」の説明をご確認ください。

 

APMエラーのトリアージはNew Relic OneのAPMユーザーインタフェースにあるErros Inboxで簡単にできます。ログを使った根本原因分析をスマートに進めるため、エラーの状況に関連しているログを確認することができます。エラーの根本原因の調査を容易にするため、ユーザー名や使用デバイスなどの属性によってエラーグループを分別することができます。

この画面では、グループ化されたエラーを表示しています。

APMサービスに関連付けられるすべてのエラーを同じ画面で確認できます。

 

モデルパフォーマンスモニタリング:AI、MLチームの可視化のサイロを打破 

モデルパフォーマンスモニタリングによってAIチームや機械学習(ML)チームが可視化のサイロを打破するための新しい方法を提供し、オブザーバビリティ体験を広げています。この最新イノベーションにより、AI/MLチームやDevOpsチームは、アプリやインフラストラクチャと一緒に再現性、精度、モデルの正確性などの重要シグナルをまとめて1か所で監視して可視化することができます。

AI/MLエンジニアやデータサイエンティストは、モデルパフォーマンスのテレメトリデータをNew Relic Oneに送信し、最新の機械学習運用(MLOps)プラットフォームとのインテグレーションを活用して運用中のMLモデルに関する問題を監視できるようになります。カスタムダッシュボードとビジュアライゼーションにより完全な可視化が実現し、MLへの投資パフォーマンスを示すことができます。

主要なMLOpsプロバイダー向けのクイックスタートにより、MLを活用したアプリケーションが簡単に可視化できます。各社が活用しているMLモデルのモニタリングのためのクイックスタートによるオブザーバビリティについて詳しくご確認ください独自のMLインテグレーション機能を構築し、さまざまな情報源からMLデータを採り入れ、より正確で、より優れたMLモデルのための信頼性とインサイトを手に入れてください。

クイックスタートには、MLOpsの担当者がMLモデルのパフォーマンスをトラッキングできるようにし、重要シグナルの可視化を実現するダッシュボードが含まれています。これにより、目まぐるしく変化し、不正確な予想が莫大な損害につながる今日の状況にも対応することができます。

New Relic Oneモデルパフォーマンス監視の設定方法やMLモデルパフォーマンスを自社オブザーバビリティインフラに統合するための方法は、New RelicのMLOpsドキュメント.をご覧ください。

インフラストラクチャの監視:問題をピンポイントで特定し、最新のエクスペリエンスでその影響範囲を把握

DevOps、SRE、およびITオペレーションチームが問題のあるインフラストラクチャコンポーネントを即座に特定し、インシデントの影響範囲を決定し、問題の根本原因を特定できるようにするインフラストラクチャ監視機能をさらに強化しました。

新しいインフラストラクチャ監視機能は、潜在的な問題の発見を容易にします。

当社はリアルタイムのトラブルシューティングワークフローを提供するための取り組みを強化し、ユーザーエクスペリエンスにさらに幅広いプラットフォームコンテキストに対応し、ユニークなトポロジー表示機能を導入しました。インフラの複数のエンティティをたった1つの画面で操作し、ゴールデンシグナルの状態に基づいてフィルタリング、ソートを行い、ボトルネックを分離することができます。複数のアイテムを選択し、ゴールデンシグナルのメトリクスを比較し、インフラストラクチャのアイテムがアプリケーションおよびその他の接続されたアーキテクチャーとどのように関連しているのか理解できます。

オートマップを使用して、サービスに影響を与えるアップストリームおよびダウンストリームの依存関係を可視化することにより、インシデントの影響を発見できます。Timewarpを使って履歴のテレメトリを分析し、時間を遡ったり進めたりすることで、インシデントの発生時点と関連する状態の変化を閲覧できます。

このスクリーンショットでは、オートマップを使用してインシデントのトラブルシューティングができるトポロジーマップを表示し、Timewarpによって問題発生の場所と時期が特定できることを示しています。

当社の新しいインフラストラクチャ監視機能をご体験頂き、感想をお聞かせください。

ネイティブのOpenTelemetryプロトコル(OTLP)を使用して、テレメトリデータをNew Relic Oneにエクスポート

当社は2020年にエージェントをオープンソース化し、オブザーバビリティ関連の製品をOpenTelemetryに準拠し、オープンソース計装へのコミットメントを発表しました。

引き続きOpenTelemetryへの対応を強化し、昨年9月にはOpenTelemetryプロトコル(OTLP)とOpenTelemetryへの全般的なネイティブ対応の提供を発表しました。これには、トレースデータのGA対応と、OTLPデータ取り込み機能によるメトリクスとログへのより早いアクセスへの対応が含まれます。

New RelicのネイティブOTLP対応と、多くの情報を一元化するユーザーエクスペリエンスにより、この計装の新しい標準を活用し、システム全体の可視性を確保し、根本原因の解明に必要なデータを迅速に発見し、アプリケーションとサービスのパフォーマンス最適化に活かすことができます。

図:サービスからNew Relic OneのOTLPエンドポイントへのテレメトリデータのエクスポート

また、コスト効率が高いNew Relicの高パフォーマンスオブザーバビリティツールをAmazon Web Services (AWS) Distro for OpenTelemetryと併用し、AWSワークロードとインフラに強力なオブザーバビリティソリューションを提供することができます。

この概要ビューはOpenTelemetryを装備したAWSワークロードのゴールデンシグナル・メトリクスを表示しています。

最初のステップとして、OpenTelemetryについての当社のドキュメントの説明をご確認いただくか、GitHubをご活用ください。

オブザーバビリティデータのTISAXとISO 27001準拠を確保

スタックをインストルメント化する際に、コンプライアンスを気にする必要はありません。New Relic OneのオブザーバビリティプラットフォームはTISAX、ISO 27001認証済みのためです。

FedRAMPSOC2、GDPR、CSA STAR、DHSへの対応に基づく当社のTISAX、ISO 27001認証取得は、アプリケーション、インフラ、ネットワークパフォーマンスの信頼あるモニタリングにおいてお客様の安心を約束し、同時にお客様のコンプライアンスと顧客データの保護を徹底します。New Relic Oneはセキュリティとデータガバナンスについての業界のベストプラクティスに従い、データを保護しながら、サプライヤー、パートナー、OEM (Original Equipment Manufacturer) 間の関係を最適化できるよう支援します。

図:TISAXとISO27001のベストプラクティス準拠のOEM、サプライヤー、パートナー

すべてのテレメトリデータを対象とした、初のクラウドベースのHIPAA準拠オブザーバビリティプラットフォームで患者データを保護

当社は、医療機関やライフサイエンス企業が業務と医療情報のデジタル化に取り組む一方で、患者情報の収集と保存について定めるHIPAAの規制に従う必要があることを理解しています。このため、当社はNew Relic Oneが保護医療情報(PHI)を扱うヘルスケア業界向けシステムに相応しいオブザーバビリティプラットフォームとなるよう、HIPAA適合に取り組んできました。この変更により、当社のこの製品は、スタック全体のメトリクス、イベント、ログ、トレースを含む、すべてのテレメトリデータに対応した最初のクラウドベースHIPAA準拠オブザーバビリティプラットフォームとなりました。今回、当社はビジネスアソシエイト契約(BAA)を締結することになりました。HIPAA準拠のために行うこと についてご確認ください。導入方法については、アカウント担当者までお問い合わせください。New Relicのすべての認証、基準、規制対応について詳しくは当社のドキュメントをご確認ください。

図:HIPAA規制準拠のソフトウェアによる医療提供者、健康維持機構(HMO)、クリアリングハウス(決済機関)、政府の相互作用について

AIOps:すべてのフルプラットフォームユーザーが、追加コストなしで、解像度の高速化とノイズの低減を実現可能に

当社は2021年にNew Relic Oneにアプライドインテリジェンス(Applied Intelligence)を実装する取り組みを進めました。これにより、異常の瞬時検出、アラート誤検出の削減、インシデント発生時の問題の根本原因把握をさらに容易にします。

また、Alerts & AIのタブを再設計し、新しいナビゲーションメニューに新たな使用感と最新の機能を盛り込みました。例えば、ワークフローにより、問題に関するアラートをいつ、どこで受信するか設定できるようになりました。そして、インシデントの性質に応じて、ServiceNowやJiraなど、特定のチケッティングまたは通知のツールにより、適切なチームにインシデントを展開することができます。また、カスタム化されたwebhookを使用して、他のサービスを統合することもできます。これらのアップデートについて、Nerd Byteビデオでデモがご確認いただけます。

以下より、アラート受信の時期と場所を制御するための設定がご覧いただけます。

ナビゲーションメニューの左にあるDestinationsで、Jira、ServiceNow、Slack、webhooks、電子メールとのインテグレーションによるNew Relic Oneデータの通知の送信先を追加し、管理できます。将来に向け、この他のパートナーとのインテグレーションも進められています。

最後に、Enrichmentでは、NRDBのデータのクエリを行い、関連情報や事前に定義したパラメーターを収集して、最初の応答者に送信する前にアラートに追加するコンテキストを自動的に、柔軟に追加することができます。