New Relicでは日々各種機能のアップデートをしてリリースノート等でアナウンスしていますが、本ブログでは最近のアップデートをご紹介します。

今回は2023年3月分のアップデートを抜粋してご紹介します。詳細やその他のアップデートは、New Relic アップデート紹介 (2023年3月) のスライドも是非ご覧ください。

[Kubernetes] クラスターの状態をより詳細に把握できるビューが追加

Kubernetesクラスターの画面にOverviewタブとEventsタブが追加され、クラスターの状態やパフォーマンスを時系列で確認したり、イベント発生状況の傾向を分析できるようになりました。放射状に各Podが並べられている既存のCluster Explorerタブとあわせてお使いいただくことで、多角的な視点からKubernetes クラスターの状態を把握できます。
KubernetesクラスターにCluster Overview dashboardが追加

[Infrastructure] Windows Services IntegrationがGAされました

Windowsサービスの情報をNew Relicに転送するインテグレーション機能が一般提供されるようになりました。プレビルドのダッシュボードでサービスの実行中/停止中、開始モードの自動/手動などを可視化したり、Windowsサービスの情報を起点にアラートする運用が可能になります。
Windows Services IntegrationがGAされ、Windowsの各サービスがどのように機能しているか把握できるようになった

[APM] アプリを再起動せずにJFRを用いたリアルタイムプロファイリングが可能

Java Flight Recorder (JFR)を使ったNew Relicのリアルタイムプロファイリング機能は、これまでJavaエージェントのyaml設定でON/OFFを変更後にアプリケーションの再起動が必要だったのですが、Javaエージェント8.0からはアプリケーションを再起動せずにON/OFFできるようになりました。さらに、yaml設定だけでなくNew RelicのUI上でもON/OFFができるようになったので、必要なときにJFRを用いたリアルタイムプロファイリングが可能です。
アプリケーションを再起動せずにJFRを使ったリアルタイムプロファイリングをNew RelicのUIからオンオフできるようになりました

[Alerts & AI] OpenAI GPTアプリによるAPI使用状況の監視をサポート

OpenAI APIの使用状況に関する情報をNew Relicに統合して可視化できるようになりました。API呼び出しのパフォーマンスはもちろん、AI活用の際に起こりやすいコストの肥大化を適切に把握することが可能です。
OpenAIのパフォーマンスやコストがNew Relic I/Oを活用することでモニタリング

[Mobile] クロスプラットフォームサポート

New RelicではネイティブのiOSやAndroidのモバイルアプリ以外にクロスプラットフォームのモバイルアプリも計装することが可能です。Capacitor、Cordova、Flutter、React Nativeの計装方法がリリース/更新されていますので、クロスプラットフォームでモバイルアプリ開発をされている方はぜひご確認ください。
Capacitor プラグインのNative iOS、Android Agent対応バージョンを更新
CordovaプラグインのNative iOS、Android Agent対応バージョンを更新
FlutterプラグインがリリースされGAとなった
React Netive AgentのNative iOS、Android Agent対応バージョンを更新

[APM] ユーザーの影響を踏まえて優先度の高いエラーを特定

発生したエラーをグループ化して発生回数でランキングすることで対応の優先順位付けができるErrors Inboxですが、発生回数の他にエラーの影響を受けたユーザー数も合わせて表示できるようになりました。また、これまでエラーのグループは自動的に分類されていましたが、ユーザーがカスタマイズできるようになっています。
.Net agentがリリースされErrors Inboxにおける影響を受けたユーザーの把握やFingerprintによるエラーのグルーピングが可能となった
RubyエージェントがリリースされErrors Inboxにおける影響を受けたユーザーの把握やFingerprintによるエラーのグルーピングが可能となった

[Logs] ログのプレーンテキスト検索の範囲が拡張

これまではログのプレーンテキスト検索はmessage属性だけが検索対象となっていましたが、すべての属性が検索対象となり広域な検索が可能となりました。
ログ検索でしていたクエリ条件の対象が全属性に広がった
※2024年2月 より最大2単語まで入力可能に変更されました。

[Logs] ログに含まれるIPアドレスから位置情報を抽出

ログに含まれるIPアドレスを使ってどんな地域からアクセスされているか把握したいと思いませんか?New Relicではログ解析の際に各種位置情報を属性として抽出することができるようになりました。抽出された位置情報の属性は、意図しない地域からのアクセスなどの検出で利用できます。
ログに含まれるIPアドレスを使って位置情報を追加できるようになりました

[Infrastructure] エンティティの検索性が向上

これまでInfrastructureのエンティティに対してはyml設定でカスタム属性を付与できましたが、New RelicのUI上でタグをつけられるようになりました。付与したカスタム属性やタグはNRQLでクエリすることが可能です。
UIでカスタム属性やタグを作成してインフラのエンティティを分類してクエリできるようになりました

[Infrastructure] AlloyDB 統合による健全性のモニタリング

New RelicはGoogle Cloud Ready - AlloyDBの認定パートナーとなりました。AlloyDB用のダッシュボードテンプレートで簡単に可視化することが可能です。
New RelicがGoogle Cloud Ready - AlloyDB の指定を受けました

[Infrastructure] BigQuery 統合によるクエリとコストの最適化

New RelicはGoogle Cloud Ready - BigQueryの認定パートナーとなりました。BigQueryのスロットごとの利用状況、ジョブの競合情報、スロットの使用率などをNew Relicで可視化することで、クエリやコストの最適化をするための情報を一元化することが可能です。
Google BigQueryを統合することでメトリクスを可視化し、パフォーマンス問題のトラブルシュートやコスト最適化

[Alerts & AI] アラート通知の結果を確認可能に

アラート通知の結果を一覧化することで、アラート通知が成功しているか確認できるようになりました。例えば、APIを用いた通知を作成する際に通知が成功しているか確認することができますし、アラート連携システムに通知が届かない事象の原因切り分けにも利用することが可能です。
Workflowの外部通知記録の確認機能が追加

[Common] 人気がある構築済みダッシュボードの発見が容易になりました

DashboardsのUI上部に人気があるダッシュボードが表示されるようになりました。そのままインストールしてご利用いただいても良いですし、必要に応じてカスタマイズしてご利用ください。
人気のプレビルドダッシュボードの選択がよりしやすくなった

本ブログでご紹介したスライドは下記リンクで公開していますので是非ご覧ください。

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